プロポーザルの特定・非特定とは|結果通知の見方と敗因分析

プロポーザルの特定・非特定とは|結果通知の見方と敗因分析

プロポーザルに参加すると、審査の後に「特定」または「非特定」という結果が通知されます。特定されれば契約に向けて話が進み、非特定であれば今回は選ばれなかったことを意味します。多くの企業は、非特定の通知を受け取ると落胆してそこで終わりにしてしまいますが、実はこの結果通知にこそ、次の受注につながる情報が詰まっています。なぜ選ばれなかったのかを冷静に分析し、次の提案に生かせるかどうかが、継続的に案件を取れる企業とそうでない企業を分けます。本記事では、特定・非特定の意味と結果通知の見方、そして敗因分析の進め方を解説します。

この記事のポイント

  • 特定は選定され契約交渉に進むこと、非特定は今回選ばれなかったことを指す
  • 非特定者には理由を付して通知されるのが原則で、次に生かせる情報が含まれる
  • 結果を敗因分析に使い、配点や評価項目に沿って次の提案を改善することが重要

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目次

特定・非特定とは何か

プロポーザルにおける「特定」とは、審査の結果、その事業者が契約の相手方として選定されることを指します。最も高い評価を得た提案者が特定され、その後に契約の詳細を詰める段階へ進みます。一方の「非特定」は、審査には参加したものの選定に至らなかったこと、つまり今回は選ばれなかったことを意味します。入札でいう落札・落選に近い関係ですが、価格ではなく提案の評価で決まる点がプロポーザルの特徴です。

この「特定」「非特定」という言葉は、建設コンサルタント業務などのプロポーザルで用いられる用語で、自治体や案件によっては「選定」「非選定」といった表現が使われることもあります。呼び方は違っても、選ばれたかどうかを通知するという意味は共通です。結果通知は、参加した全事業者に対して行われるのが原則で、特定された事業者にも、非特定となった事業者にも、それぞれ通知が届きます。

結果はいつ・どう通知されるか

結果通知の時期と方法は募集要項に定められています。審査が終わってから一定の期間内に、書面やメールで通知されるのが一般的です。運用のガイドラインでは、特定・非特定の通知を審査後の短い期間内に行うことが求められている例もあります。通知には、特定されたか非特定だったかの結果に加えて、非特定の場合はその理由が付されるのが原則です。

また、多くの自治体では、特定された事業者名や、選定の結果概要をウェブサイトなどで公表します。誰が選ばれたのか、何者が参加したのかといった情報は、公表資料から確認できることがあります。自社の結果通知だけでなく、こうした公表情報にも目を通すことで、どの事業者が特定されたのか、競争がどの程度だったのかを把握できます。結果通知の全体像は、通知書と公表資料の両方をあわせて捉えるのが実務的です。

非特定の理由はどこまで分かるか

非特定となった場合、通知には理由が付されるのが原則です。ただし、その理由は「提案内容が他の提案に比べて総合的に劣っていたため」といった定型的な文言にとどまることも少なくありません。これだけでは、具体的にどこが足りなかったのかが分かりにくいのが実情です。発注者側も、詳細を書きすぎると他の参加者との比較や評価の内部が明らかになるため、通知の段階では踏み込んだ理由まで示さないことがあります。

とはいえ、諦める必要はありません。非特定の理由について、より具体的な説明を求めることができる場合があります。今後のプロポーザル参加の参考にしたいという趣旨で問い合わせれば、発注者が口頭や書面で、より踏み込んだ講評を示してくれることもあります。発注者の側も、次につながる具体的な理由を伝えることが望ましいと考えている場合があるため、丁寧に尋ねてみる価値はあります。ただし、他社の評価点そのものは、その事業者の正当な利益を害するおそれがあるとして開示されないのが通常です。

講評や評価結果を手に入れる

敗因分析の材料を集めるには、いくつかの方法があります。まず、結果通知に記された理由を丁寧に読み込みます。定型的な表現でも、どの観点に触れているかにヒントがあることがあります。次に、前述のとおり、発注者に講評を求めてみます。参加者向けに評価の総評が公表されるケースもあるため、公表資料も確認します。

さらに踏み込むなら、情報公開請求という手段もあります。評価結果や審査の記録の一部が、情報公開制度を通じて開示されることがあります。ただし、他社の提案内容や個別の評価点など、開示されない情報も多く、手続きにも時間がかかります。まずは結果通知と講評、公表資料で分析を進め、それでも要因がつかめない重要案件についてのみ、情報公開請求を検討するのが現実的です。得られた材料をもとに、自社の提案のどこが評価され、どこが足りなかったのかを推し量ります。

敗因を分析する視点

敗因分析は、感覚ではなく評価基準に沿って行うことが肝心です。募集要項の配点表を手元に置き、評価項目ごとに、自社の提案がどう評価されたと考えられるかを振り返ります。実績や体制の配点で差がついたのか、企画提案の中身で見劣りしたのか、それとも価格で差がついたのか。項目別に切り分けることで、次に力を入れるべき箇所が見えてきます。評価項目の考え方はプロポーザルの評価基準もあわせてご覧ください。

特定された事業者の提案が公表されている場合は、それと自社の提案を比べてみるのも有効です。選ばれた提案が、どんな切り口で、どこに力点を置いていたのかが分かれば、自社に足りなかった発想が見えてきます。ただし、勝った提案をそのまま模倣するのではなく、なぜその提案が評価されたのかという本質を読み取ることが大切です。表面的な形をまねても、次の案件で通用するとは限りません。

分析の際に陥りやすいのが、「価格で負けた」「大手だから勝てなかった」と外的要因に原因を求めてしまうことです。もちろんそうした要素もありますが、それだけで片づけると改善につながりません。自社の提案のうち、コントロールできた部分に目を向け、次はどう変えられるかを具体的に考えることが、分析を成長に変えるコツです。

よくある敗因のパターン

非特定になる提案には、いくつか共通するパターンがあります。第一に、発注者の課題理解が浅く、一般論の提案にとどまっているケースです。どの自治体にも当てはまるような提案は、この案件のために練られた提案に見劣りします。第二に、評価項目への対応が抜けているケースです。配点の高い項目に十分に答えていないと、いくら他が優れていても総合点で及びません。

第三に、実施体制の具体性が足りず、実現可能性への不安を残したケースです。企画は良くても、それを実行できる体制が見えなければ、発注者は任せる決断ができません。第四に、プレゼンやヒアリングで提案の良さを伝えきれなかったケースです。提案書では互角でも、当日の受け答えで差がつくことは珍しくありません。自社の敗因がどのパターンに近いかを見極めれば、対策の方向が定まります。

次の案件にどう活かすか

敗因分析は、次の行動に落とし込んで初めて意味を持ちます。分析で見えた弱点を、具体的な改善策に変えます。課題理解が浅かったなら、次は要項や関連計画をより深く読み込み、質問期間も活用して発注者の意図をつかむ。体制の具体性が足りなかったなら、体制図と役割分担を作り込む。項目対応が抜けていたなら、評価項目と提案の対応を一つずつ確認する。こうした改善を積み重ねることで、提案の精度は着実に上がります。

また、一度の非特定で諦めないことも大切です。プロポーザルは、同じ発注者や同種の案件に繰り返し挑むなかで、勝ち筋が見えてくる面があります。分析と改善を続けていれば、評価のされ方が分かってきて、やがて特定を勝ち取れるようになります。非特定は失敗ではなく、次に向けたデータだと捉える姿勢が、長い目で見た受注力を育てます。得た講評や気づきは記録に残し、次の提案づくりの出発点にしましょう。

特定された後の流れ

一方、特定された場合は、そこから契約に向けた手続きに入ります。特定は「契約の相手方として選ばれた」ことを意味しますが、その瞬間に契約が成立するわけではなく、契約の詳細を詰めたうえで正式な契約を結びます。ここで注意したいのは、提案書に書いた内容が契約の前提として扱われる点です。掲げた体制や成果水準は、実現できる裏づけを持っておく必要があります。

特定後の契約や履行の局面では、プロポーザルが随意契約として位置づけられていることの意味も効いてきます。契約金額は提案時の見積りを基礎に、上限額や予定価格の範囲で決まります。選ばれた喜びで気を緩めず、提案どおりに業務を遂行できる準備を整えることが、次の案件での評価にもつながります。プロポーザルと随意契約の関係はプロポーザルと随意契約の関係で解説しています。

分析を組織の資産に変える

敗因分析を個人の反省で終わらせず、組織の資産として蓄積することが、受注力を底上げします。案件ごとに、参加した案件名、評価項目別の手ごたえ、通知された理由や講評、特定された事業者、そして次への改善点を、簡単な記録として残しておきます。数件たまると、自社がどの評価項目で繰り返しつまずいているのか、どんな分野なら勝てているのかといった傾向が見えてきます。個々の案件では気づけないパターンが、記録の蓄積から浮かび上がります。

この記録は、提案づくりを属人化させないためにも役立ちます。担当者が代わっても、過去の分析が残っていれば、同じ失敗を繰り返さずに済みます。勝った案件の要因も、負けた案件の要因も、組織として共有しておくことで、提案の質が担当者個人の力量に左右されにくくなります。プロポーザルは一件ごとの勝ち負けに目が行きがちですが、長期的には、分析と改善を回し続ける仕組みを持つ組織が強くなります。

あわせて、次に狙う案件の選び方にも分析を生かせます。過去の傾向から、自社が評価されやすい分野や、勝算のある発注者の特徴が見えてくれば、限られた提案作成のリソースを、勝てる案件に集中できます。やみくもに数を撃つのではなく、分析に基づいて狙いを定めることが、結果的に受注率を高めます。非特定という結果を、次の一手を精度高く選ぶための材料に変えていきましょう。

よくある質問

非特定の理由は必ず教えてもらえますか

非特定の通知には理由が付されるのが原則ですが、定型的な表現にとどまることもあります。より具体的な理由は、今後の参考にしたい旨を伝えて問い合わせると、講評として示されることがあります。ただし他社の評価点など、開示されない情報もあります。

他社の提案内容は見られますか

特定された事業者の提案が公表される場合があります。また情報公開請求で一部が開示されることもありますが、他社の権利や競争上の地位を害する情報は開示されないのが通常です。まずは公表資料や講評から分析を進めるのが現実的です。

非特定の結果に不服がある場合はどうすればよいですか

評価の考え方に疑問があれば、まず発注者に理由を確認するのが基本です。手続きに明らかな瑕疵がある場合は別ですが、評価そのものは審査委員の裁量による部分が大きく、覆すのは容易ではありません。不服を主張するより、次に生かす分析に労力を向けるほうが建設的です。

まとめ

プロポーザルの特定・非特定は、選ばれたかどうかを知らせる結果通知であり、非特定には次に生かせる情報が含まれています。通知の理由を読み込み、必要なら講評を求め、公表資料も確認したうえで、配点表に沿って評価項目別に敗因を分析することが、継続的に受注する力を育てます。課題理解の浅さ、項目対応の抜け、体制の具体性不足、当日の伝え方といったよくある敗因のうち、自社がどれに近いかを見極め、次の提案で具体的に改善する——この積み重ねが、やがて特定につながります。非特定を失敗ではなくデータと捉え、分析と改善を続けましょう。関連してプロポーザルの評価基準プロポーザルと随意契約の関係もあわせてご覧ください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、AIの特性上、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。本記事の内容に関するご質問、ご意見、または訂正すべき点がございましたら、お手数ですがお問い合わせいただけますと幸いです。

※本記事は公開時点の情報をもとに作成しています。通知・開示の運用は発注機関や案件により異なります。具体的な内容は各案件の募集要項や各機関の公表情報等の一次情報をご確認ください。

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