広報自己PRの書き方~未経験・経験者別の例文とポイント解説~

この記事のポイント

この記事は、広報職の転職に必要な自己PRの作り方を体系的に解説しています。
未経験者は他業種経験を広報スキルに転換し、学習意欲を示すことがポイントで、経験者は数値実績やメディアリレーション、マネジメント力を具体的に示すことが重要です。
さらに、デジタル時代に必須のSNS運用やデータ分析スキル、業界別・キャリアステージ別の自己PR戦略、失敗を避ける工夫や例文テンプレートまで提供し、実践的に活用できる内容になっています。

「広報の仕事に興味はある。でも、自己PRに何を書けばいいのか分からない」——そんな声は、広報職への転職相談でくり返し聞かれる悩みだ。

広報は成果が数字に出にくい職種だからこそ、自己PRで「どんな価値を持っているか」を具体的に示す必要がある。抽象的な「コミュニケーション能力があります」では、採用担当者の記憶には残らない。

この記事では、未経験者が他業種の経験を広報スキルに転換する方法、経験者が実績を数値で示す方法、そして面接まで使い回せる例文を紹介する。広報・PR職への転職を具体的に動き出している方は、ぜひそのまま手元に置いて活用してほしい。

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目次

広報自己PRの基本構成

結論ファーストで強みを明確に伝える方法

採用担当者は一日に数十〜数百の書類を読む。最初の3行で印象が決まると考えていい。

冒頭で「私の強みは〇〇です」と一言で示すことが出発点だ。「コミュニケーション能力があります」では弱い。「複雑な情報を平易な言葉に変換し、社内外の多様なステークホルダーに伝える力があります」のように、広報業務との接続が見える形で言い切る。

強みは一つに絞る。複数並べると焦点がぼけ、結果として何もアピールできていない自己PRになる。応募先が「今まさに欲しいと思っている能力」を企業研究で見極め、そこに照準を合わせることが重要だ。

根拠となる具体的エピソードの選び方

強みを述べた後は、それを裏付けるエピソードで説得力を補う。エピソードを選ぶ基準は一つ——「数字か成果が出せるか」だ。

広報職では「発信力」「調整力」「企画力」が重視される。これらを証明するエピソードを選ぶとき、5W1Hの軸で整理するとまとめやすい。「前職の社内報リニューアルを主導し、読了率を3割向上させた」のように、誰がどんな状況で何をした結果どうなったかが1文で分かる形が理想だ。

応募先の業務内容と接点が薄いエピソードは、どれだけ立派でも評価されにくい。自分の経験の棚卸しをしたうえで、企業が求める人材像に近いものを優先して選ぶこと。

入社後の活躍イメージを描く締めくくり方

自己PRの最後は「入社後にどう動くか」で締める。「御社に貢献いたします」という抽象的な宣言では何も伝わらない。企業の課題や強化したい領域に対して、自分のどの経験がどう機能するかを具体的に示す。

たとえば「デジタルマーケティングの経験を活かし、SNSを通じた顧客接点の強化に取り組みます」は弱い。「御社が注力されている〇〇領域で、前職で培ったオウンドメディア運用の知見を活かし、6ヶ月以内にコンテンツ経由の問い合わせ数を増やすことを最初の目標にしたいと考えています」のような形が、採用担当者の頭に具体的な絵を描かせる。

未経験者の自己PRポイント

他業種経験を広報スキルに変換する方法

広報未経験でも、前職の経験はそのまま広報スキルの文脈で語り直せる。重要なのは「言い換え」ではなく「接続」だ。単に「営業をやっていました」ではなく、「顧客に対して自社の価値を言語化し、伝え続けた経験」として位置づける。

業種別の変換例を示す。

前職そのまま語ると広報文脈での表現
営業提案・商談・クロージング課題を的確に捉え、相手に合わせて情報を組み立て伝える力
事務・総務データ管理・書類作成正確な情報を整理し、関係者に一貫した形で届ける情報管理力
接客・販売顧客対応・クレーム処理多様な価値観を持つ人と信頼関係を構築するコミュニケーション力
教育・研修教材作成・授業設計複雑な内容を相手の理解レベルに合わせて分かりやすく伝える力
編集・ライター記事執筆・編集情報の取捨選択と、読み手に響く言葉で発信するコンテンツ力

転職理由と自己PRの間に一貫したストーリーが通っているかどうかも、採用担当者は必ず確認する。「なぜ広報なのか」という問いに対して、前職の経験が自然につながる形で答えられれば、説得力は格段に上がる。

コミュニケーション能力を証明する具体例

「コミュニケーション能力があります」という表現は、自己PRとしてほぼ機能しない。採用担当者が読みたいのは、その能力が実際にどんな成果につながったかだ。

効果的なのは「対立や摩擦を乗り越えた経験」だ。たとえば「異なる立場の関係者が意見対立する中で情報を整理・共有し、全員が納得する着地点を導いたプロジェクト経験」「クレーム対応で顧客の不満の本質を把握し、関係を回復させた事例」は、広報職に直結するコミュニケーション能力の証拠になる。

数値で示せるなら積極的に使う。「社内報のリニューアルで読者アンケートの満足度が65点から82点に改善」のように、定性的な成果も数値に変換できることが多い。

学習意欲と将来性をアピールするコツ

未経験者にとって、学習意欲のアピールは経験不足を補う重要な要素だ。ただし「入社後に勉強します」という姿勢は逆効果になることが多い。採用担当者が見たいのは、すでに動いている事実だ。

広報職への転職であれば、以下のような具体的な行動を既に取っているかどうかを示したい。

  • 日本パブリックリレーションズ協会(PRSJ)のPRプランナー補の試験(1次試験、受験資格不問)を受験・合格している
  • 広報・PR関連のセミナーやウェビナーに参加し、業界動向を継続的にインプットしている
  • 自社や前職の情報発信を観察し、改善案を自分なりにまとめている

PRプランナー補は1次試験合格のみで取得でき、受験資格は問わない。広報への本気度を示す手段として有効だ。入社後の目標として「2次試験・准PRプランナーを目指す」という具体的なステップを示すと、さらに説得力が増す。

広報経験者の差別化戦略

数値を活用した成果の効果的な伝え方

広報の成果は、意識しないと「メディア露出を増やしました」という漠然とした表現で終わりがちだ。経験者として差をつけるには、定量化の習慣を自己PRに持ち込む必要がある。

使いやすい数値指標を以下に示す。

成果の種類使える数値の例
メディア露出掲載件数・前年比・獲得AVE(広告換算値)
SNS運用フォロワー増加数・エンゲージメント率の推移
イベント広報来場者数・目標比・メディア取材件数
コスト管理広報ツール見直しによるコスト削減額
認知度ブランド調査スコアの変化(実施前後比較)

数値を提示する際は実施期間や条件を必ず添える。「メディア掲載50件」より「新製品発表から3ヶ月間でメディア掲載50件、前年同期比160%」のほうが実態が伝わり、信頼性も高い。

メディアリレーション実績の書き方

メディアリレーションは、広報経験者の最大の差別化ポイントだ。しかし「メディアとの関係を構築しました」という表現は、経験のない人でも書けてしまう。

具体的な媒体の種類・取材頻度・関係の深さをセットで示すことが重要だ。たとえば「業界専門誌3媒体および主要経済紙の担当記者と継続的な関係を構築し、新製品発表時には発売前の先行取材を実現」という形は、メディアリレーションの質を具体的に示している。

大型案件での成功事例があれば積極的に使う。「競合他社も参入した市場での自社新サービス発表時、同日に10媒体以上の記事が掲載されるよう事前調整した」のように、「戦略的に動いた結果」が見える表現が評価される。

マネジメント経験の効果的なアピール方法

上位ポジションへの転職では、チームの成果と自分の関与の関係を明確に示す必要がある。「5名のチームをマネジメントしました」だけでは、プレイヤーとマネージャーのどちらとして動いていたかが見えない。

「5名の広報チームを2年間統括し、タスク管理ツールの導入とOJT体制の整備によって、チーム全体の月間アウトプット数を4割向上させた」のように、何をした結果どうなったかの因果関係を示す。

人材育成の実績も有効なアピール材料だ。「メンバーのうち2名がリーダー職に昇進した」「入社1年以内のメンバーが単独でプレスリリースを配信できる体制を構築した」など、チームメンバーの成長を通じた組織貢献を示すと、育成力のある管理職候補として評価されやすい。

デジタル時代の広報自己PR戦略

SNS運用実績をアピールポイントに変える方法

現代の広報職では、SNS運用スキルは「あれば加点」から「なければ減点」へと変わりつつある。ただし「SNSを運用できます」という表現は、もはや差別化にならない。戦略的な運用によって何が変わったかを示すことが重要だ。

実績を書く際の注意点として、数値は現実的な範囲で記載することが求められる。X(旧Twitter)の企業アカウントのエンゲージメント率は、計算方式の違いにもよるが、インプレッション基準で0.3〜1.0%程度が実態に近い水準だ。「8%向上」のような非現実的な数値は、SNS運用の経験が実際にある採用担当者には逆効果になる。

フォロワー数の増加よりも、エンゲージメントの質や問い合わせ・CV増加といったビジネス成果との接続を示すほうが、広報担当者としての視点を印象づけられる。また、炎上やネガティブな反応への対応経験があれば、クライシスコミュニケーション能力として積極的に示したい。

データ分析スキルの効果的な表現法

デジタル広報では、感覚ではなくデータに基づいて施策の優先度を判断する能力が求められる。Google Analytics(GA4)、X Analyticsや各SNSのインサイト機能、メディア効果測定ツールなどを実際に使いこなした経験があれば、具体的に示す。

効果的な表現の型は「ツール活用→課題発見→施策実施→成果」の一連の流れで示すことだ。「GA4でオーガニック流入の離脱率が高いページを特定し、コンテンツを改修した結果、当該ページからの問い合わせ数が2.3倍に増加した」のように、分析が実際の改善につながったことを示す。

ROIや広告換算値(AVE)での成果表現ができれば、経営視点を持つ広報担当者として評価されやすい。

デジタルマーケティング経験の活かし方

広報とマーケティングの担当領域が重なる企業は増えている。SEO、コンテンツマーケティング、MAツール運用などの経験は、広報職においても差別化要素になる。

自己PRで示す際は、マーケティング経験を広報の目的(企業信頼の醸成・ステークホルダーとの関係構築)と結びつける形で語る必要がある。「SEOを意識したプレスリリース作成で、リリース公開後の自然検索流入が3倍になった」「コンテンツマーケティングの知見を活かして編集した企業ブログが、業界メディアに取り上げられた」のような形だ。

マーケティングと広報の連携経験があれば、部門間の調整能力として示すことも有効だ。両部門の意図を理解して動ける人材は、実際の採用現場で高く評価される。

業界別・企業規模別の自己PRカスタマイズ法

BtoB企業とBtoC企業での重要ポイントの違い

BtoBとBtoCでは、広報が主に向き合うステークホルダーが異なるため、自己PRで強調すべき能力も変わる。

BtoB企業が重視するのは、専門性の高い情報を正確に発信し、業界内での信頼を構築する能力だ。技術・製品の複雑な情報を分かりやすく整理して業界メディアや専門誌に届けた経験、対法人・対メディアの交渉力などを前面に出す。

BtoC企業では、消費者心理を読んだ情報設計と、SNSや口コミを含めた広範な発信チャネルへの対応力が求められる。ブランドイメージの一貫性を保ちながらトレンドに乗った発信ができるか、炎上リスクを含めたリスク管理の視点があるかが問われる。

スタートアップと大企業で求められる人材像

スタートアップ大企業
求められる姿勢1人でPR全般を担う即戦力組織の方針に沿った統制された実行力
重視される経験幅広い業務対応、スピード感大規模組織との調整、ブランドガイドライン管理
自己PRで強調すべき点「少ないリソースで最大限の露出を獲得した」実績「複数部署を巻き込んで全社統一メッセージを実現した」実績
向いている人試行錯誤を楽しめる、失敗から学べる精度と一貫性を重視できる、長期的な視点で動ける

自分がどちらの環境に向いているかを理解したうえで、応募先に合ったアピールを組み立てることが重要だ。スタートアップに「組織の統制」を強調しすぎても、大企業に「スピード重視の実験的アプローチ」を前面に出しすぎても、ミスマッチと判断される。

業界特性に合わせた強みの調整方法

転職先の業界知識は、それ自体が差別化要素になる。

IT業界への転職であれば、技術トレンドへのキャッチアップ能力と、非エンジニア向けへの翻訳・発信力を示す。「最新AI技術について技術者と対話しながら理解し、一般読者向けに記事化した経験」のような形だ。金融・医療など規制の厳しい業界では、コンプライアンスを理解したうえでの情報発信経験が強いアピールになる。

業界研究の深さは、自己PRの言葉の解像度に出る。その業界で現在注目されているトピック、競合他社の広報の動きなどを理解したうえで自己PRを書くと、採用担当者には「業界を理解しようとしている人」として映る。

失敗例と改善方法

抽象的な表現から具体的なアピールへの変換

広報職の自己PRでよくある失敗は、「すごそうに聞こえるが、具体的に何もない」文章だ。

Before(よくある失敗例)

コミュニケーション能力が高く、チームワークを大切にしながら広報活動に貢献してきました。

After(具体的なアピール)

社内外20部署との調整を担当したイベント広報では、各部署の優先事項が異なる中で情報の優先度を整理・共有し、開催3ヶ月前から週次で進捗を全体共有する仕組みを構築。結果として当日の来場者が目標比120%を達成した。

改善の型はシンプルだ。「能力の主張」を「状況+行動+結果」に置き換えること。「チームワークを大切にする」という言葉は削る。「〇〇という状況で、△△という行動を取り、□□という結果になった」という構造に変換すれば、ほとんどの抽象表現は具体化できる。

広報自己PRのNGワードと推奨表現

NG表現なぜ問題か推奨表現
がんばります / 一生懸命取り組みます受け身・抽象的、プロの姿勢に見えない「〇〇を実行します」「〇〇を達成します」
勉強させていただきます即戦力感がなく、未経験者でも強みにならない「〇〇の知見を活かします」「〇〇の習得に向け△△を実施中です」
コミュニケーション能力があります誰でも言える・証明できない具体的なエピソード+成果に置き換える
御社に貢献します抽象的で印象に残らない「御社の〇〇という課題に対して、△△の経験を活かし□□を実現します」
メディアとの関係を構築しました実態が分からない「〇〇誌・〇〇紙の記者と継続的な関係を持ち、月平均△件の取材対応を担当」
広報全般を担当しました何をどの深さでやったか不明具体的な業務内容・規模・成果を列挙する

業界用語を使うこと自体は問題ない。ただし専門用語だけで埋めても、実態が伝わらなければ意味がない。「プレスリリースを配信しました」よりも「プレスリリース配信後にフォローの電話を入れ、3媒体の取材につなげました」のほうが、実務を知っている採用担当者には響く。

文字数オーバー・不足への対処法

応募書類の自己PRは企業によって異なるが、一般的には300〜600字程度が多い。

文字数オーバーのときは、エピソードの数を減らす。「複数の実績をまんべんなく」より「一つの強烈な成功体験を深く」のほうが記憶に残る。各文から「なお、」「また、」で始まる補足情報を削ると、自然に文量が減る。

文字数が足りないときは、エピソードに「期間・背景・プロセス」を加える。「売上向上に貢献した」を例に取ると、「入社6ヶ月目に担当した新製品発表イベントの広報で、予算を前年から変えずにアプローチ媒体を見直し、メディア掲載件数を前年の1.4倍に増やした」のように、状況・制約・行動・結果を加えると自然に文字数が増える。

どちらの調整でも、核となるメッセージ(強み+その根拠)がぼやけないよう注意すること。

自己PR例文集とアレンジ方法

未経験者向けテンプレートと活用法

構成の型は「強みの提示→根拠エピソード→広報への応用可能性→具体的な意欲表明」の4段階だ。


【例文:営業経験者→広報転職】

前職の法人営業では、顧客の課題を引き出し、自社製品の価値を相手の言葉で語り直すことを繰り返してきた。技術仕様を経営者に説明する機会が多く、「難しいことを分かりやすく伝える」ことで契約率が前年比で2割改善した時期があった。

この経験は、企業の価値を社会に伝える広報の仕事に直結すると考えている。転職後すぐにPRプランナー補の資格取得を目指しながら、まずはプレスリリース作成と媒体対応の実務を積み、1年以内に単独でメディア取材対応できる水準に達することを目標にしている。


活用時のポイントは、「前職の強み」「具体的な数字」「広報業務との接続」「入社後の具体的な行動計画」の四つを埋めることだ。ここで「学習意欲があります」という宣言で終わらず、PRプランナー補への挑戦や実際の学習状況を示すと信憑性が高まる。

経験者向け高度なアピール例文

経験者の自己PRは、数値・組織貢献・危機対応の三要素を組み合わせると強度が上がる。


【例文:広報3〜5年経験者】

前職では3年間にわたりBtoB製造業の広報を担当し、プレスリリース配信からメディア対応・イベント広報まで一通りの実務を経験した。年間を通じて業界専門誌5媒体との継続的な関係を構築し、新製品発表時には発売前の先行取材を3媒体で実現した。

同時に5名チームのリーダーを兼任し、新メンバーのOJT体制を整備。チーム発の施策件数が前年比で1.5倍に増えた。危機対応では、製品クレームに関する報道が発生した際、24時間以内に社長名義のリリースと記者向けブリーフィングを設定し、続報の拡大を防いだ。

御社での広報業務では、BtoBの専門的なメディアリレーションに加え、デジタルチャネルの強化にも貢献したい。


この例文の構造は「実務経験の範囲→メディアリレーション実績→組織貢献→危機対応→入社後のビジョン」だ。自分の実績に合わせて数値を変え、応募先の注力領域に合わせて最後の一文を調整する。

キャリアチェンジ者の強み転換例文

他業種から広報に転職する際は、「なぜ今の業界・職種から離れるのか」と「なぜ広報なのか」の両方に答えられる自己PRが求められる。前職の専門知識が広報活動でどんな独自の価値を生むかを明示することがポイントだ。


【例文:金融業→広報転職】

銀行での法人営業10年間で、複雑な金融商品を顧客の経営課題に紐付けて説明するプレゼンテーション力を磨いてきた。開示規制やコンプライアンス要件が厳しい環境で情報を扱い続けた経験から、「何を・どこまで・どう伝えるか」の判断に対して強い意識を持っている。

金融業界の広報では、この専門知識と情報発信力の組み合わせが機能すると確信している。IR広報や財務情報の対外発信、規制対応を含む危機コミュニケーションの領域で、即戦力として貢献できる。


業界知識を持つキャリアチェンジ者の価値は、純粋な広報経験者にはない「その業界を内側から理解している」点だ。この独自性を自己PRの軸に置くことで、転職の必然性と希少性が同時に示せる。

面接での自己PR実践テクニック

書類と面接での自己PR使い分け方法

書類の自己PRと面接の自己PRは、同じ内容を異なる形式で届けるものだ。書類は「完結性」が命で、採用担当者が一人で読んで理解できるよう設計する。面接では「対話性」が前提になるため、話しながら相手の反応を見て深掘りする準備が必要だ。

広報職の面接では、書類に書いた実績に対して「なぜその判断をしたのか」「うまくいかなかった部分はあったか」という掘り下げ質問が来ることが多い。数値実績を書いた場合、その数値をどうやって測定したか、どういう施策で達成したかをすぐ説明できる状態にしておく。

書類と面接で核となるメッセージが一致していることは絶対条件だ。面接で書類と異なるトーンや内容が出てくると、採用担当者は「書類を誰かに作ってもらったのではないか」と疑う。

時間制限内での効果的な話し方

面接での自己PRは通常1〜3分程度だ。まず結論を述べ、次に根拠とエピソード、最後に入社後のビジョンで締める構成を守る。

「私の強みは3つあります」という話し方は一見整然として見えるが、時間が足りなくなると3つ目が途中で終わるリスクがある。強みは一つに絞り、そのエピソードを丁寧に話したほうが印象に残る。

話すスピードは普段の8割を目安に落とす。数値や固有名詞(媒体名・プロジェクト名など)はゆっくり明確に発音し、面接官がメモを取りやすいよう配慮する。重要なポイントの前に0.5〜1秒の間を置くと、聞き手の注意が自然に引きつけられる。

広報職の面接で問われる想定質問と回答パターン

広報職の面接では、一般的な質問に加えて実務に直結した質問が来ることが多い。主なものと回答の方向性を示す。

質問回答の方向性
「プレスリリースを書いたことはあるか」経験があれば具体的な媒体・内容・結果を。未経験なら学習状況と「入社後すぐ実務で貢献できる準備をしている」姿勢を示す
「メディアに関係者以外の情報を漏らしそうになったらどうするか」広報の情報管理の原則を理解していることを示す。感情や勢いではなく、ルールと組織への報告を優先する判断ができることを伝える
「炎上が起きたらどう対応するか」初動の重要性(事実確認→社内共有→判断権者への報告)を話せると実務経験の有無が伝わる
「失敗した広報施策はあるか」正直に認めたうえで、その後の改善行動にフォーカスする。失敗自体よりも「そこから何を変えたか」を評価されている
「他の候補者と何が違うか」自分の独自の経験・視点・業界知識を具体的に示す。「広報経験+〇〇の専門知識」という掛け算で語ると差別化になりやすい

キャリアステージ別の自己PRポイント

第二新卒の広報転職での重要ポイント

第二新卒(卒業後3年以内)の広報転職では、経験不足を隠しても評価されない。短期間での成長スピードと、広報への明確な志向性を正面から示すことが有効だ。

成長の証拠として使えるのは「最短記録・社内初・社外評価」などの定性的な事実と、具体的な数値実績だ。「入社10ヶ月で営業成績が部内トップになった」「顧客満足度調査で担当チームのスコアが前年から12ポイント上昇した」のような、短期間での変化を示す実績が有効に機能する。

転職理由については「前職が合わなかった」ではなく、広報への具体的な志向性を示す。「社内報の編集補助を担当した経験から、企業の情報発信に関わる仕事に強い関心を持った」など、現職との接点から自然につながるストーリーが説得力を持つ。

中堅社員のキャリアアップ戦略

5〜10年程度の経験を持つ層では、「実務者としての深さ」と「組織・後輩への貢献」の両方を示すことが重要だ。プレイヤーとしての実績だけでなく、チームや組織に与えた影響を語れるかどうかが、次のキャリアに進めるかを左右する。

実績アピールでは、期間と定量成果をセットにする。「3年間で担当製品の業界専門誌への掲載件数を年間12件から28件に増やした」のように、継続的な取り組みの成果を示す。組織貢献では「新人の広報業務OJTマニュアルを整備し、育成期間を従来の6ヶ月から3ヶ月に短縮した」など、仕組みを作った経験が評価されやすい。

転職動機では、現職での限界よりも次の環境での目標を前面に出す。「より規模の大きい組織で、戦略立案から予算管理まで広報全体に責任を持つ立場を経験したい」という前向きな動機が、採用担当者には響きやすい。

管理職候補のリーダーシップアピール法

管理職候補の転職では、数値的な成果よりも「どうやって組織を動かしたか」に重点を置く。自分が手を動かした実績ではなく、チームや組織に与えた変化を示す。

「10名の広報チームを統括し、業務フロー改善によって月次の稼働時間を20%削減しながら、メディア露出件数は前年比130%を維持した」のように、効率と成果の両立を示せると管理職候補としての説得力が出る。

人材育成の実績は管理職候補の評価で特に重要だ。「担当したメンバー3名のうち2名がその後リーダー職に就いた」のような結果は、育成力を端的に示す。戦略立案の経験があれば「3年計画の広報戦略を策定し、経営会議での承認を得て推進した」のように、経営との接続を示す表現が効果的だ。

まとめ:広報自己PRで転職を前進させるために

自己PR作成の重要ポイント再確認

広報職の自己PRで一貫して問われるのは「あなたは具体的に何をした人か」だ。

未経験者は他業種の経験を広報スキルとして再定義し、すでに動いている学習行動を示す。経験者は数値実績・メディアリレーション・組織貢献をセットで示し、デジタルスキルで差をつける。どちらの場合も、抽象表現を「状況+行動+結果」の構造で具体化することが最重要だ。

業界や企業規模によって求められる人材像は異なる。自己PRは応募先ごとに最後の一文を調整し、「なぜこの会社に」という問いに答える形で締めること。

継続的なブラッシュアップの必要性

自己PRは一度完成させたら終わりではない。面接で採用担当者の反応が薄かった部分、追加質問が多かった部分は、次の応募前に改善する。

新たな実績や学習成果が生まれたら、すぐに自己PRに反映させる。「PRプランナー補に合格した」「セミナーで発表した」「新しいSNS施策を試した」など、転職活動の期間中も自分のアウトプットは積み上げていける。複数の企業に並行して応募する場合は、企業の特性に合わせた微調整を忘れずに行うこと。

次に動くこと

読んだあと最初に取るべき行動を絞り込んでおく。

まず自分の職歴と経験を棚卸しし、本記事の変換表を参考に広報文脈での言い換えを書き出す。次に、本記事の例文構造を使って300字の初稿を作る。初稿ができたら信頼できる第三者に読んでもらい、「具体的に何をした人か」が伝わるかをフィードバックしてもらう。

その後、志望企業のWebサイト・採用情報・直近のプレスリリースを確認し、自己PRの最後の一文を企業ごとに書き直す。面接前には声に出して1分半で話す練習を複数回行い、「読む自己PR」と「話す自己PR」の両方を磨いておくこと。

広報職への転職を検討中の方は、まず広報活動の基礎知識として広報と広告の違いも確認しておくと、面接での受け答えに厚みが出る。効果測定の考え方については広報効果測定の実践方法も参照してほしい。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、AIの特性上、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。本記事の内容に関するご質問、ご意見、または訂正すべき点がございましたら、お手数ですがお問い合わせいただけますと幸いです。

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