経審(経営事項審査)の点数の見方と入札参加への影響

経審(経営事項審査)の点数の見方と入札参加への影響

建設業の公共工事入札に参加するには「経営事項審査(経審)」の受審が必要です。しかし「P点って何?」「自分の会社は何等級に入れる?」と疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、経審の点数(総合評定値)の計算方法・各評点の読み方・等級区分との対応を実務目線で解説します。

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目次

経営事項審査(経審)とは

経営事項審査(経審)は、建設業許可を持つ企業が公共工事を直接請け負う場合に受審が義務づけられている審査制度です(建設業法第27条の23)。審査結果は「経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書」として通知され、この点数をもとに各発注機関が入札参加資格(等級)を決定します。

総合評定値(P点)の計算式

経審の最終的な点数を総合評定値(P点)といいます。計算式は次のとおりです。

P = 0.25X1 + 0.15X2 + 0.20Y + 0.25Z + 0.15W

各評点の意味は次のとおりです。

評点名称評価内容点数範囲
X1完成工事高評点2年平均または3年平均の完成工事高(業種ごとに算出)最大2,309点
X2自己資本額・利払前税引前償却前利益評点財務の安定性・資本規模最大2,280点
Y経営状況評点純支払利息比率・負債回転期間など8指標0〜100点→換算
Z技術力評点技術者数(資格保有者)最大2,441点
W社会性等評点労働福祉・建退共・ISO・防災協定など−45〜+195点

X1:完成工事高評点の読み方

完成工事高は業種ごとに算出されます。2年平均か3年平均の有利な方を選択できます。売上規模が大きいほど点数が高くなる構造で、土木・建築・電気・管など29業種それぞれに評点が付きます。

Y:経営状況評点の読み方

財務状況を評価する8つの指標で構成されます。主な指標は次のとおりです。

  • 純支払利息比率(低いほど良い)
  • 負債回転期間(短いほど良い)
  • 売上高経常利益率(高いほど良い)
  • 自己資本対固定資産比率(高いほど良い)
  • 自己資本比率(高いほど良い)
  • 営業キャッシュフロー(プラスが良い)
  • 利益剰余金(多いほど良い)

Y点は0〜100点のスコアが算出された後、以下の換算式で評点化されます。

Y = 167.3 × y + 583(yはスコア値)

Z:技術力評点の読み方

技術者の数と資格の種類によって決まります。監理技術者・主任技術者として認められる資格(施工管理技士・建築士など)を保有する技術者が多いほど有利です。技術者は常勤の直接雇用者のみカウントされます。

W:社会性等評点の読み方

プラス評価の項目例:

  • 建退共・中退共の加入(各15点)
  • ISO 9001取得(5点)
  • ISO 14001取得(5点)
  • 防災協定の締結(15点)
  • 若年技術者の雇用(最大15点)
  • 女性技術者・技能者の雇用(最大15点)

マイナス評価の項目例:法令違反・不誠実な行為(最大−45点)

P点と等級区分の対応

P点をもとに、各発注機関(都道府県・市区町村)は「等級区分」を設定し、等級ごとに受注できる工事規模を制限します。等級の基準は発注機関によって異なりますが、一般的な区分は次のとおりです。

等級P点の目安受注できる工事規模(目安)
Aランク900点以上大規模工事(億円〜数十億円)
Bランク700〜899点中規模工事(数千万〜億円)
Cランク500〜699点中小規模工事(数百万〜数千万円)
Dランク500点未満小規模工事(数百万円以下)

※上記はあくまでも目安です。実際の等級基準は発注機関ごとに設定が異なります。入札参加登録時に各機関の基準を必ず確認してください。

都道府県・市区町村ごとの等級基準の違い

等級区分の設定は自治体ごとに異なります。たとえば東京都の場合は土木・建築・電気など業種ごとに細かく等級基準を設定しており、Aランクに入るためのP点ラインが他の自治体より高い傾向があります。地方の市区町村では3段階(A・B・C)にとどまるケースもあります。入札参加を希望する自治体の「建設工事等の入札参加資格審査申請の手引き」等で具体的な基準値を確認することが重要です。

経審結果通知書の読み方

国土交通大臣または都道府県知事から発行される「経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書」には次の情報が記載されています。

  • 業種コードと業種名:申請した業種ごとに評点が付く
  • X1・X2・Y・Z・W の各評点:業種ごとの評点一覧
  • 総合評定値(P点):業種ごとの最終点数
  • 有効期間:審査基準日から1年7ヵ月間有効(毎年更新が必要)

複数業種で申請している場合、業種ごとにP点が異なります。入札参加登録では業種を指定して資格申請を行うため、参加したい業種のP点が重要です。

入札参加資格(等級)の登録手順との関係

経審受審後の入札参加までの流れは次のとおりです。

  1. 経審受審:決算後、建設業許可行政庁(国交大臣または都道府県知事)へ申請
  2. 結果通知受領:P点の確定(審査基準日から2〜3ヵ月後が目安)
  3. 入札参加資格申請:入札参加を希望する発注機関ごとに申請(定期受付または随時受付)
  4. 等級決定通知:発注機関からランク(等級)の通知を受領
  5. 入札参加:対象等級の案件に参加可能

経審の有効期間は1年7ヵ月のため、毎年決算後に更新審査を受ける必要があります。有効期間切れになると入札参加資格を失います。

まとめ

経審のP点は「X1(完成工事高)・X2(自己資本)・Y(経営状況)・Z(技術力)・W(社会性)」の5評点から算出され、等級(Aランク〜Dランク)の区分に直結します。自社のP点がどの等級に対応しているかを把握し、参加したい自治体の基準と照らし合わせることが入札戦略の第一歩です。

建設業許可の取得・経審受審から公共工事入札参加までの全体像については、建設業許可とは?公共工事入札に必要な取得方法を解説もあわせてご覧ください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、AIの特性上、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。本記事の内容に関するご質問、ご意見、または訂正すべき点がございましたら、お手数ですがお問い合わせいただけますと幸いです。

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