週休2日対象工事とは?補正係数と工期・費用の考え方を解説

週休2日対象工事とは?補正係数と工期・費用の考え方を解説

週休2日対象工事とは、現場を週2日休むことを前提として発注・施工される公共工事のことです。建設業では、他産業に比べて休日が少ないことが担い手不足の一因とされ、働き方改革の一環として週休2日の導入が進められてきました。時間外労働の上限規制が建設業にも適用された今、週休2日は「できれば」ではなく「前提」になりつつあります。休みを増やせば工期は延び、費用も増えるため、発注者側では工期の設定と経費の補正がセットで行われます。本記事では、週休2日対象工事とは何か、補正係数の考え方、工期への影響、そして受注者の実務を解説します。

この記事のポイント

  • 週休2日対象工事は、現場を週2日休むことを前提に発注・施工される工事
  • 休日の確保に伴う費用増を補うため、労務費・機械経費・共通仮設費・現場管理費に補正係数が適用される
  • 休日を織り込んだ適正な工期の設定とセットで運用される

入札・プロポーザルの提案書作成でお困りですか?

デボノは官公庁向けの提案書作成・入札支援を専門に行っています。お気軽にご相談ください。

提案書作成支援サービスを見る
目次

週休2日対象工事とは

週休2日対象工事とは、工事現場において週2日の休日(4週8休以上)を確保することを前提として発注される公共工事です。国土交通省をはじめとする発注機関が、建設業の働き方改革を進めるために導入した仕組みで、対象となる工事が年々拡大してきました。

背景にあるのは、建設業の労働環境の課題です。建設業は、天候に左右されることや、工期に追われることから、日曜日しか休めない、あるいは休日出勤が常態化しているという現場が少なくありませんでした。他産業では当たり前の週休2日が実現していないことが、若い人材が建設業を選ばない理由の一つになっていたのです。担い手を確保するには、賃金だけでなく、休日を含めた働き方そのものを改善する必要がありました。

さらに、時間外労働の上限規制が建設業にも適用されたことで、この流れは決定的になりました。労働時間に法的な上限が設けられた以上、無理な工程で長時間労働に頼る施工は、そもそも成り立ちません。週休2日を前提とした工期設定と施工計画が、公共工事の標準的な姿になりつつあります。適正な工期の考え方は工期変更・工期延長とはもあわせてご覧ください。

補正係数による費用の計上

週休2日を実現すると、当然ながらコストが増えます。稼働できる日数が減るぶん工期が延び、現場を維持する期間が長くなります。日給で働く技能者にとっては、休みが増えれば収入が減ってしまうという問題もあります。機械のリース期間も延びます。こうした費用増を受注者だけが負担するのでは、週休2日は定着しません。

そこで発注者は、積算の段階で補正係数を適用し、必要な費用を計上します。補正の対象となるのは、主に次の費目です。

  • 労務費:稼働日数の減少による技能者の収入減に配慮する
  • 機械経費(賃料):機械の借上げ期間が延びることに対応する
  • 共通仮設費:現場を維持する期間が延びることに対応する
  • 現場管理費:現場の管理に要する期間が延びることに対応する

補正係数の具体的な数値は、休日の確保の実施方法(工事全体で実施するのか、一部の期間かなど)や達成状況に応じて設定され、年度ごとの積算基準の改定で見直されます。たとえば令和6年度の基準では、通期での週休2日を実施する場合の補正係数として、労務費・機械経費・共通仮設費に1.02、現場管理費に1.03といった値が示されていました。数値は改定されるため、実際の積算にあたっては、その年度の基準を確認する必要があります。積算の全体像は積算とは、費目の構成は諸経費とはをご覧ください。

重要なのは、補正が「休んだ分だけ発注者が費用をみる」という考え方に立っていることです。週休2日は、受注者が身を削って実現するものではなく、必要な費用を計上したうえで達成するもの、という制度設計になっています。

工期の設定と達成の確認

週休2日を実現するには、費用だけでなく工期の裏づけが不可欠です。休日を確保すれば、同じ工事量でも必要な期間は長くなります。発注者は、休日、準備期間、天候による不稼働日などを見込んで工期を設定することが求められており、中央建設業審議会が定めた工期に関する基準でも、この考え方が示されています。建設業法上も、著しく短い工期での契約締結は禁止されています。

実施にあたっては、休日の取得状況が確認されます。現場の閉所日数などをもとに、4週8休以上が達成されたかが確認され、その結果に応じて補正が確定する運用がとられることがあります。つまり、「週休2日で発注されたが実際には休めなかった」という場合と、「予定どおり休日を確保した」場合とで、扱いが変わり得るということです。施工計画の段階から、休日を組み込んだ工程を立てることが求められます。施工計画書については施工計画書とはをご覧ください。

また、週休2日の取組みは、総合評価落札方式や工事成績評定において評価されることもあります。働き方改革への取組みが、受注機会や評価につながる仕組みです。評価の仕組みは加算方式・除算方式とはをご覧ください。

受注者が実務で押さえておきたいこと

週休2日対象工事について、受注者が押さえておきたいポイントを整理します。第一に、公告・仕様書での確認です。その工事が週休2日の対象か、どの方式(通期か、一部期間か)か、補正の扱いや達成状況の確認方法はどうかを、応札前に把握します。これを踏まえないと、工程計画も積算も現実的なものになりません。

第二に、休日を織り込んだ工程管理です。週休2日を前提とした工程を組み、天候不良による不稼働も見込んだ計画を立てます。工程に余裕がなければ、結局は休日出勤で帳尻を合わせることになり、制度の趣旨も、時間外労働の規制も守れません。無理が生じそうな場合は、早めに監督員と協議することが大切です。

第三に、下請への波及です。元請だけが休んでも、下請や技能者が休めなければ、働き方改革は実現しません。休日の設定を下請と共有し、無理のない施工体制を組むことが求められます。適正な工期と費用の確保は、下請への適正な代金支払いとも一体です。休日の確保は、担い手を確保し、事業を続けていくための投資だと捉えることが、これからの建設業には求められています。

よくある質問

週休2日にすると受注者の持ち出しになりますか

週休2日対象工事では、休日確保に伴う費用増に対応するため、労務費・機械経費・共通仮設費・現場管理費に補正係数が適用され、積算に費用が計上されます。受注者だけが負担する仕組みではありません。

補正係数の数値はいくらですか

実施方法や達成状況に応じて設定され、年度ごとの積算基準の改定で見直されます。令和6年度基準では通期実施で労務費等1.02、現場管理費1.03といった値が示されていました。実際の積算では、その年度・発注機関の基準を確認してください。

休めなかった場合はどうなりますか

休日の取得状況(現場の閉所日数など)が確認され、達成状況に応じて補正が確定する運用がとられることがあります。計画段階から休日を織り込んだ工程を組み、達成が難しくなりそうなら早めに監督員と協議することが大切です。

まとめ

週休2日対象工事とは、現場で週2日の休日(4週8休以上)を確保することを前提に発注・施工される公共工事で、建設業の働き方改革と担い手確保のために導入されました。時間外労働の上限規制の適用により、週休2日を前提とした工期設定と施工計画が標準になりつつあります。休日確保に伴う費用増に対応するため、労務費・機械経費・共通仮設費・現場管理費に補正係数が適用され、係数は年度ごとの積算基準改定で見直されます。受注者は、公告・仕様書での条件確認、休日を織り込んだ工程管理、そして下請への波及を意識した体制づくりが求められます。休日の確保は、担い手を確保し事業を続けるための投資です。関連して工期変更・工期延長とは諸経費とはもあわせてご覧ください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、AIの特性上、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。本記事の内容に関するご質問、ご意見、または訂正すべき点がございましたら、お手数ですがお問い合わせいただけますと幸いです。

※本記事は公開時点の情報をもとに作成しています。補正係数の数値や対象工事の範囲は年度・発注機関により異なります。具体的な内容は国土交通省・各発注機関の積算基準等の一次情報をご確認ください。

入札・プロポーザルの提案書作成でお困りですか?

デボノは官公庁向けの提案書作成・入札支援を専門に行っています。お気軽にご相談ください。

提案書作成支援サービスを見る
目次