地方自治法施行令167条の2の随意契約 金額基準|少額随契の上限と令和7年改正

地方自治法施行令167条の2の随意契約 金額基準|少額随契の上限と令和7年改正

官公庁が随意契約を締結できるのはどのような場合か、またその金額基準はいくらか——これは受注側・発注側双方にとって重要な知識です。その法的根拠となるのが地方自治法施行令第167条の2です。

本記事では、同条の構造・随意契約が許される9つの根拠・少額随意契約の金額上限・令和7年(2025年)の改正内容を整理します。

この記事のポイント

  • 地方自治法施行令167条の2:地方自治体が随意契約を締結できる9つの根拠を列挙した条文
  • 少額随意契約(第1項第1号):予定価格が政令の金額以下の場合に随意契約が可能。令和7年改正で50年ぶり引き上げ
  • 金額基準は契約種別ごとに異なる:工事・物品製造・物品買入れ・役務提供で上限額が異なる

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目次

地方自治法施行令第167条の2とは

地方自治法第234条は、地方公共団体の契約は「一般競争入札によるのが原則」とし、「政令の定めるところにより」随意契約によることができると規定しています。この「政令」に当たるのが地方自治法施行令第167条の2です。

同条第1項は、随意契約によることができる場合を第1号〜第9号として限定列挙しています。これ以外の理由での随意契約は認められません。

随意契約が認められる9つの根拠(第167条の2第1項各号)

随意契約が認められる事由
第1号 予定価格が政令で定める金額以下のとき(少額随意契約
第2号 不動産の買入れ・借入れ、工芸品の製作等、その性質・目的から競争入札に適さないとき
第3号 障害者支援施設・社会福祉施設等から物品の買入れ・役務の提供を受けるとき
第4号 新商品・新役務の生産・提供者(農商工等連携促進法等の認定事業者)との契約
第5号 緊急の必要により競争に付することができないとき
第6号 競争に付することが不利と認められるとき(秘密保持・特定知識技術が必要な場合等)
第7号 時価に比して著しく有利な価格で契約できる見込みがあるとき
第8号 入札者がいないとき、または再度入札に付して落札者がいないとき(不落随契
第9号 落札者が契約を締結しないとき

実務上最も頻繁に使われるのは第1号(少額随意契約)第8号(不落随契)です。第5号(緊急)・第6号(特殊技術)・第2号(性質上競争に適さない)も使われます。

少額随意契約の金額基準(第167条の2第1項第1号)

少額随意契約の上限額は、施行令別表に定められています。契約の種別ごとに異なり、令和7年(2025年)の改正により50年ぶりに引き上げられました

令和7年改正後の上限額(地方公共団体の基準)

契約種別 改正前(旧基準) 改正後(新基準)
工事または製造の請負 250万円以下 500万円以下
物品の買入れ 160万円以下 300万円以下
不動産の借入れ 80万円以下 160万円以下
役務の提供(清掃・警備等) 100万円以下 300万円以下
前各号に掲げるもの以外のもの 50万円以下 100万円以下

※上記は地方公共団体の標準基準です。各自治体が条例で独自に定める場合があるため、実際に取引する自治体の規則をご確認ください。改正の詳細は随意契約の金額上限とは(令和7年改正解説)もご参照ください。

見積合わせの義務(2社以上)

第1号の少額随意契約でも、原則として2社以上から見積書を徴収する必要があります(地方自治法施行令167条の2第2項)。「見積合わせ」と呼ばれるこの手続きを省略した1者随契は、会計検査での指摘対象となることがあります。

ただし、緊急性・物品の性質・市場の特殊性などから1者のみで対応せざるを得ない場合は、「見積合わせを省略した理由」を明確に記録することが求められます。

特命随契と少額随契の違い

随意契約の中でも混同されやすい「特命随契」と「少額随契」の違いを整理します。

  • 少額随契(第1号):予定価格が金額基準以下であれば特段の理由なく随意契約が可能。複数見積が原則
  • 特命随契(第2〜第7号等):金額に関わらず、「特殊な技術が必要」「緊急性がある」等の特定理由がある場合に1社指名で契約

特命随契の詳細は特命随契とは?をご参照ください。

自治体ごとの上限額の違い

地方自治体は、施行令で定める基準額の範囲内で独自の財務規則を定めることができます。そのため、同じ種別の契約でも自治体によって適用される上限額が異なります。

例えば、ある自治体では役務提供の少額随意契約の上限を施行令の300万円よりさらに低く(例:100万円)設定している場合があります。発注機関の財務規則・契約規則を事前に確認することが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 分割発注で少額随意契約を使うことはできますか?

意図的に契約を分割して少額基準に収める行為は「分割発注」として問題があります。会計検査院の指摘事例でも繰り返し問題視されており、本来一体として発注すべき業務を分割することは認められません。

Q2. 国の機関と地方自治体では金額基準が違いますか?

はい、異なります。国の機関は会計法・予算決算及び会計令(予決令)に基づく基準が適用され、地方自治体は地方自治法施行令に基づく基準が適用されます。基準額は類似していますが、異なる場合があります。

Q3. 令和7年改正はいつから適用されましたか?

令和7年(2025年)の改正については、施行規則・政令の改正公布・施行日を確認してください。各自治体が条例等で反映するタイミングが異なる場合があります。詳細は各自治体または総務省のウェブサイトをご確認ください。

まとめ

地方自治法施行令第167条の2は、地方公共団体が随意契約を締結できる根拠を9号に限定した重要条文です。

  • 随意契約の根拠は第1号〜第9号に限定されており、これ以外の理由での随意契約は認められない
  • 最も多用される少額随意契約(第1号)の金額上限は、令和7年改正で2倍近くに引き上げられた(工事250万円→500万円、役務100万円→300万円等)
  • 少額随意契約でも原則2社以上の見積比較が必要。1者随契には合理的な理由の記録が求められる

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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