加算方式・除算方式とは?総合評価落札方式の評価値の違いを解説

加算方式・除算方式とは?総合評価落札方式の評価値の違いを解説

総合評価落札方式では、価格の安さだけでなく、技術力も評価して落札者を決めます。このとき、価格と技術をどう組み合わせて一つの評価値にするかには、大きく除算方式加算方式の二つがあります。どちらの方式かによって、価格を下げることの効き方と、技術提案で加点を取ることの効き方が変わるため、応札戦略に直結します。本記事では、加算方式・除算方式とは何か、評価値の計算の考え方、両者の違いと使い分け、そして応札で押さえるべきポイントを解説します。

この記事のポイント

  • 除算方式は「技術評価点 ÷ 入札価格」で評価値を算出し、価格と技術のバランスを重視する
  • 加算方式は「価格評価点 + 技術評価点」で評価値を算出し、技術・提案内容を重視しやすい
  • 一般に用いられるのは除算方式で、加算方式は一部で採用される

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目次

総合評価落札方式と評価値

総合評価落札方式は、入札価格に加えて、技術提案や企業の能力などを評価し、価格と技術の両面から最も有利な相手を選ぶ方式です。価格の安さだけで決める最低価格落札方式に比べ、工事の品質を確保しやすいという利点があります。この方式では、各参加者について「評価値」という数値を算出し、その評価値が最も高い者が落札者となります。

評価値をどう計算するかが、除算方式と加算方式の違いです。技術の評価(技術評価点)と、価格の評価をどう合成するかの考え方が、それぞれ異なります。この計算方式は、公告や入札説明書に必ず示されるため、応札する前に確認することが不可欠です。技術提案の作り方は技術提案書の書き方をご覧ください。

なお、技術評価点は、一般に「標準点」と「加算点」で構成されます。標準点は、求められた要件を満たしていれば得られる基礎点、加算点は、技術提案の内容に応じて上積みされる点です。加算点をどれだけ獲得できるかが、技術面での勝負どころになります。

除算方式とは

除算方式は、評価値を次のように算出する方式です。

評価値 = 技術評価点 ÷ 入札価格

技術評価点を入札価格で割るため、「価格1円あたり、どれだけの技術的価値が得られるか」を表す指標になります。技術評価点が高いほど、また入札価格が低いほど、評価値は大きくなります。この方式は、技術力と価格のバランスを重視する考え方に立っており、国土交通省の直轄工事をはじめ、公共工事で広く採用されています。

除算方式の特徴は、価格を下げる効果が、技術評価点の水準によって変わることです。技術評価点が高い者ほど、同じだけ価格を下げたときの評価値の伸びが大きくなります。逆にいえば、技術評価点が低いと、価格を大きく下げても評価値が伸びにくくなります。技術力のある企業が、極端な安値に頼らずに競争できる仕組みだといえます。ただし、価格が分母にある以上、価格の影響は小さくありません。極端な安値応札はダンピングの問題にもつながります。ダンピングの弊害は入札のダンピングとはをご覧ください。

加算方式とは

加算方式は、評価値を次のように算出する方式です。

評価値 = 価格評価点 + 技術評価点

入札価格を点数化した価格評価点と、技術評価点を足し合わせて評価値とします。価格と技術を、それぞれ独立した点数として扱い、その合計で競う形です。あらかじめ、価格に何点、技術に何点を配分するかが決められるため、価格と技術の重みづけが明示的になるのが特徴です。

加算方式では、技術評価点の配点を大きくすれば、技術力や提案内容を重視した選定がしやすくなります。価格を下げても得られる点数には上限があるため、価格競争が過度になりにくいという面もあります。一方で、配点の設計次第で結果が大きく変わるため、配分の妥当性が重要になります。一般に広く用いられているのは除算方式で、加算方式は一部の案件で採用される、という位置づけです。

いずれの方式でも、技術評価点を高めることの重要性は変わりません。ただし、価格の下げ幅が評価値にどう効くかは方式によって異なるため、応札価格の検討では、その案件がどちらの方式かを踏まえる必要があります。

応札で押さえておきたいこと

総合評価落札方式に参加する事業者が、押さえておきたいポイントを整理します。第一に、公告・入札説明書での方式の確認です。除算方式か加算方式か、技術評価点の配点はどうなっているか、加算点はどの項目にどれだけ配分されるか。これらは必ず示されるので、応札前に精読します。方式と配点を知らずに価格だけを検討するのは、戦略を欠いた応札になってしまいます。

第二に、加算点の獲得に注力することです。どちらの方式でも、技術評価点を高めることは有効です。評価項目として示された内容(施工計画の工夫、配置技術者の能力、過去の工事成績など)を確認し、自社が加点を取れる項目を洗い出して、提案に反映させます。過去の工事成績が評価される場合も多く、日頃の施工の質が効いてきます。工事成績評定は工事成績評定とはをご覧ください。

第三に、価格と技術の総合的な検討です。除算方式であれば、自社の技術評価点の見込みを踏まえて、どの程度の価格なら競争力があるかを試算できます。加算方式であれば、価格評価点の配点と、下げ幅による点数の伸びを確認します。いずれも、採算を割ってまで価格を下げるのは本末転倒です。技術で加点を取り、適正な価格で受注する——それが総合評価落札方式の本来の趣旨に沿った戦い方です。段階的選抜との組み合わせについては段階的選抜方式とはもご覧ください。

よくある質問

除算方式と加算方式のどちらが多いですか

一般に広く用いられているのは除算方式です。国土交通省の直轄工事をはじめ、多くの公共工事で採用されています。加算方式は一部の案件で採用される位置づけです。案件ごとの方式は、公告や入札説明書で必ず確認してください。

除算方式では価格を下げるほど有利ですか

価格が分母になるため、下げれば評価値は上がります。ただし技術評価点が高いほど値下げの効果も大きくなる関係にあり、技術力の低さを価格だけで補うのは容易ではありません。また極端な安値はダンピングとして問題になります。

技術評価点はどうすれば上がりますか

公告で示された評価項目に沿って、施工計画の工夫や配置技術者の能力などを的確に示すことです。過去の工事成績が評価対象となる案件も多く、日頃の施工の質と実績の積み重ねが、そのまま加算点につながります。

まとめ

総合評価落札方式では、価格と技術を合成した評価値で落札者が決まり、その計算方法には除算方式と加算方式があります。除算方式は「技術評価点÷入札価格」で、価格と技術のバランスを重視する方式として広く採用されています。加算方式は「価格評価点+技術評価点」で、配点により技術・提案内容を重視しやすい方式です。方式によって値下げの効き方が変わるため、応札前に公告・入札説明書で方式と配点を確認することが不可欠です。どちらの方式でも、加算点の獲得が鍵であり、日頃の工事成績や技術力の蓄積が効いてきます。採算を割る安値ではなく、技術で加点を取って適正価格で受注することが、本来の戦い方です。関連して技術提案書の書き方工事成績評定とはもあわせてご覧ください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、AIの特性上、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。本記事の内容に関するご質問、ご意見、または訂正すべき点がございましたら、お手数ですがお問い合わせいただけますと幸いです。

※本記事は公開時点の情報をもとに作成しています。評価値の算定方法・配点は発注機関や案件により異なります。具体的な内容は各発注機関の公告・入札説明書等の一次情報をご確認ください。

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